コイルガン(試作型)

コイルガンとはその名の通り、コイルに発生する磁力で弾丸を加速、射出する装置です。
電磁飛翔体加速装置 = EML(Electro Magnetic Launcher)とも言ったりします。
レールガンも同じEMLの仲間ですが、レールガンが2本のレール間に電気を流しローレンツ力で弾丸を加速させているのに対して、コイルガンはコイルに発生する磁力で弾丸を加速させています。
レールガンとなると実験するのに膨大な電力が必要となり、個人での実験は非常に困難なのですが、コイルガンならまだいくらか実現可能です。



在りし日の試作型コイルガンの画像です。
左側に飛び出ているのがコイルです。アクリルパイプにニクロム線を200回ほど巻きつけてあります。そして中央にある茶色い円筒形のものがコンデンサです。160V・4700μFの物なのですが、結構大きいです。サイズは丁度缶コーヒーの缶ぐらいの大きさです。
スイッチ部には安全ブレーカーを使用しています。しかし、このタイプの場合出力を強化すると放電時にブレーカーが吹っ飛ぶ危険性があるので、出力を上げる場合には大容量のサイリスタ等を使用するのが良いようです。


一応試作型ということで、家庭用の100V電源をブリッジダイオードで整流してコンデンサに貯めています。
ちなみに威力は発泡スチロールに釘を飛ばして刺さる程度。まだまだ非力です。
非力とはいえ、コンデンサ〜加速コイル間には発射時に数百〜数千Aほど流れます。一度、放電側の回路の半田付けがうまくいっていなくて、コンデンサに電気が溜まったままの状況になったことがあり、仕方なく針金でショートさせた事があるのですが、「パンッ!」という炸裂音とともに針金の接触していた部分が溶けていました。発射時にうっかり手を触れているとTHE ENDでしょう。


実はこのコイルガン、現在は私の手元には無く、高校の科学部の方にあります。
コンデンサを部費で調達したもんで、卒業時に持ち出そうとしたら顧問に止められました(笑)
しかしこの頃、もう一台コイルガンを作ろうと思ってパーツを揃えてあり、コンデンサを秋葉原辺りで調達してくればもう一回製作することが可能な状況です。
もし次回作る際は400V程度まで昇圧して出力を増してやろうと思うので、そうなるとスライダックが非常に欲しくなります。


戻る